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東京地方裁判所 昭和50年(特わ)2696号 判決 1976年4月07日

(被告人)

本籍

東京都大田区萩中二丁目二二〇番地

住居

同都同区萩中二丁目六番一二号

会社役員

石本清次郎

昭和二年三月四日生

(公判出席検察官)

検事

清水勇男

主文

被告人を懲役八月及び罰金一、五〇〇萬円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

ただし、この裁判確定の日から三年間、右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、東京都大田区萩中二丁目六番一二号において、基礎工事請負業及び雑貨小売業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようとして企て、工事収入及び雑貨売上の一部を除外して簿外預金を設定するなどの方法により所得を秘匿したうえ

第一  昭和四七年分の実際所得金額が五一、八五四、六一一円(別紙(一)修正貸借対照表参照)あつたのにかかわらず昭和四八年三月一五日東京都大田区蒲田本町二丁目一番二二号所在の所轄蒲田税務署において、同税務署長に対し、同年分の総所得金額が三、四二四、四六二円であり、これに対する所得税額が四一六、〇〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により同年分の正規の所得税額二七、九〇二、五〇〇円(別紙(三)税額計算書参照)と右申告税額との差額二七、四八六、五〇〇円を免れ

第二  昭和四八年分の実際所得金額が六九、二六五、〇一三円(別紙(二)修正貸借対照表参照)あつたのにかかわらず、昭和四九年三月一四日前記蒲田税務署において、同税務署長に対し、同年分の総所得金額が四、七六六、六八一円であり、これに対する所得税額が七六一、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により同年分の正規の所得税額三九、五九二、八〇〇円(別紙(三)税額計算書参照)と右申告税額との差額三八、八三一、三〇〇円を免れ たものである。

(証拠の標目)

全般にわたり

一  被告人の当公判廷における供述

一  同じく検察官に対する各供述調書

一  同じく収税官吏に対する各質問てん末書

別紙(一)、(二)の各修正貸借対照表に掲げた科目別の数額について(標目下部の○印内数字は検察官証拠請求目録の番号を示す)

<現金>

一、被告人の検察官に対する昭和五〇年一二月九日付供述調書(一項部分)

一、後記<銀行末達>で掲げる<2>の証明書

<預金、末収利息、利子所得以外の利子、利子所得、雑所得>

一、収税官吏吉富正気作成の昭和四九年一〇月一六日付預貯金有高、受取利息および給付補てん金調査書<1>

一、被告人の検察官に対する昭和五〇年一二月九日付供述調書(三項の部分)

一、同じく昭和五〇年一二月一一日付供述調書(一項の部分)

<銀行末達>

一、協和銀行蒲田支店長梶原良彦作成の昭和四九年一〇月一四日付証明書<2>

<受取手形>

一、収税官吏植木原良一作成の昭和四九年一〇月二〇日付受取手形調査書<6>

<売掛金>

一、収税官吏植木原良一作成の昭和四九年一一月二七日付売上金額並びに期末受取手形、売掛金振込手数料調査書<7>

<未成工事支出金>

一、石本清次郎作成の昭和四九年一〇月二九日付上申書<8>

<貸付金>

一、検察事務官松尾久作成の昭和五一年三月三日付報告書<10>

一、被告人の収税官吏に対する昭和四九年七月一五日付質問てん末書(問八の部分)

一、石本修の収税官吏に対する質問てん末書<22>

<商店街預け金>

一、被告人の収税官吏に対する昭和四九年一〇月二一日付質問てん末書(問三の部分)

<出資金、少額配当>

一、東京産業信用金庫羽田支店長池田繁作成の昭和四九年一〇月一四日付証明書<12>

<貯蔵品、たな卸商品>

一、被告人の収税官吏に対する昭和四九年一一月五日付質問てん末書(問六、問八の部分)

<機械、建物>

一、収税官吏植木原良一作成の昭和四九年一一月八日付減価償却資産調査書<13>

<借地権>

一、検察事務官松尾久作成の昭和五一年三月三日付報告書<14>

一、押収にかかる五一年押四四九号符四不渡手形書一袋のうち新築工事関係書類綴

<店主勘定>

一、収税官吏植木原良一作成の昭和四九年一一月二二日付店主勘定調査書<15>

<前払地代>

一、村田歌江作成の昭和四九年六月二〇日付駐車場使用料についてと題する書面<16>

一、鈴木重雄の収税官吏に対する昭和四九年六月二〇日質問てん末書<35>

一、収税官吏植木原良一作成の昭和四九年一一月二二日付支払地代調査書<38>

<買掛金未払金>

一、収税官吏植木原良一作成の昭和四九年一一月二八日付未払金、買掛金および経費調査書<17>

一、同じく同日付雑貨仕入金額ならびに期末買掛金および雑貨売上調査書<18>

<未払源泉税、給与所得控除>

一、前記<1>の調査書

一、石本清次郎作成の昭和四九年一一月一八日付上申書<24>

<未納事業税>

一、大田都税事務所長渋谷新一作成の回答書<19>

一、収税官吏植木原良一作成の修正貸借対照表<25>

<譲渡所得控除(昭四八年分)>

一、収税官吏植木原良一作成の昭和四九年一一月八日付譲渡所得朝査書<20>

<未収金(四八年分)、譲渡所得(同)>

一、前記<20>の調査書

一、前記<1>の調査書

一、須田哲司の検察官に対する供述調書<21>

<立替金(四八年分)>

一、前記<21>の供述調書

一、須田哲司作成の昭和四九年八月一二日付上申書<23>

過少な確定申告書を提出したことにつき

一、昭和四七年分確定申告書(昭和五一年押第四四九号の符二)

一、昭和四八年分確定申告書(同押号符三)

(法令の適用)

所得税法二三八条(いずれも懲役刑と罰金刑を併科)

刑法四五条前段、四七条本文、一〇条(懲役刑につき、判示第二の罪の刑に加重)、四八条二項(罰金刑につき)、一八条一項、二五条一項。

よつて、主文のとおり判決する。

(裁判官 中村勲)

修正貸借対照表

昭和47年12月31日

石本清次郎 No1

<省略>

<省略>

修正貸借対照表

昭和48年12月31日

石本清次郎 No2

<省略>

<省略>

ほ脱税額計算書

石本清次郎 No3

<省略>

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